第75回 被災から理解した事と現在学んでいる事

2011年3月11日の東日本大震災に際しましては、
多数の激励・お見舞いのお電話・メール等有難うございました。

今回の大震災で現在時点で理解した事と学んでいる事を記したいと思います。

①地震国日本の再認識

    今回一番教訓にしなくてはいけないのは、「地震&津波」を甘く認識しない事。
    今回来たので、今後数年は来ないなどと軽視してはいけない。
    各地区最大津波想定で、安全な居住区を考えなくてはいけない。
    (仮説想定はいつも最悪シナリオで作成しなくてはいけないが鉄則です。)

    宮古・陸前高田・気仙沼等の復興をする場合、
    当然住居や病院は高台に建設するのが当然の選択だろう。

    又、津波が到達した地点に簡易記念碑を多数立てて、後世に伝える事。これも当然。
    (決して忘れてはいけない+また忘れそうなのできちんと後世へ教訓)

②危機管理が出来ていない日本。頼りは個人と地域社会

    今回の想定外の津波&原発事故対応は民主党や他のどの政党でも無理。
    危機時の国会審議は自民党時代含めて、どれほどやった事か。
    とても、うまく機能したとは思えない。
    いくら経費がかかっていたのか?この結果は情けない。

    やはり選挙ありきの国会議員の在り方も問題視すべきです。
    (極論だが議員自体、不要かもしれない。誰も期待していないので。)

③今度大震災が発生したら、下記行動を!

    1:津波被害想定地域は大至急で高台に避難。
    2:原発事故が発生したら、HP等で広報される地域別放射線測定値をきちんと分析。
    3:最新情報はNHKで。(事前に放送会社別に放送内容を決めておく)
        (別のチャネルは余計な・勝手な放送をしないで持ち分を守る)
        (例:あるチャネルは本日のニュースのみを広報)
        (例:あるチャネルは一切災害報道を流さない等)
    4:避難場所の情報もHP等で広報。
        (現状、何人避難で何が不足しているか等)
    5:携帯電話には頼らない。(今回携帯が繋がっていれば・・・・)

    教訓から学んだ事で一番重要なのはやはり定期的な「情報提供」です。
    情報弱者への対応手順も重要課題です。

④今度巨大津波警報で避難指示出たら、下記行動を!

    1:小学生や中学生は日頃から学校の授業で教えられている高台に避難。
    2:老人は小学生や中学生の逃げる方向に逃げる。
        (自分で考えないで、学校で指導されている学生に従う)
    3:大声で避難警告をみんなで実行。

⑤「想定外」を軽々に使ってはいけない

    今回の原発関係者から「想定外」との発言が出ているが、
    言ってしまえばお馬鹿で想定時に単純に想定できなかっただけの事です。
    頭のいい人は決して言い訳にこの言葉を使ってはいけない。

    プロはプロとしての発言を望みます。

⑥風評被害時のリーダーの行動

    昔、カイワレ大根の問題があった時、大臣が食した。
    今回も都心の水道水の放射線問題が出た時に、石原都知事は水を飲んだ。
    リーダーは大衆を引っ張る人ですので、模範を示さなくてはいけません。
    強力なリーダーシップが無い限り、風評被害は収まらない。

    但し、「風評被害」と「現実被害」を混同してはいけない。現実に被曝している物も多い。
    ただ日本人の気質では「風評被害」を薄める事は出来ても、根絶するのは無理のような気がする。

⑦色々な人間がいる事は分かっていたが、「なるほどね」が私の感想

    中国人は「本音」と「建前」をうまく使い分ける事は昔からよく理解していたが
    同じアジア人の「日本人」もその傾向があるのが良く分かった。

    今回の福島県原発事故の放射能問題にしても下記のように分類される。
    1:本当に心配しているので協力的
    2:完全に嫌っている
    3:言葉では好意的だが本音は疑心暗鬼

    1=20%2=30%3=50%位と想定される。

    まあ、これも正直な話、しょうがないな。

⑧就職難の悲哀

    被災した地域には雇用は発生しない。当然、失業率も高まる。
    それを頑張れ!頑張れとも言いづらい。

    逆に全部補助金対応も現状金のない国=日本では難しい。

    考えれば考えるほど、迷路に入り込む。

⑨子供達への不安

    ある程度面白く生きてきた大人はどうでもよいとは言わないがやはり問題は妊婦と子供達だ。
    線量との戦いでもあるが、あまり気にし過ぎても始まらないのだが。。。。
    どの学者の意見に1票を投ずるかは、自分自身で決定する。
    (ただどの意見でも、きちんと線量を毎日測り続ける事は絶対に必要)

    親として、子供・孫達にも心配な状況だ。

    「放射線」怖さに転校したら、
    今度はもっと怖い「イジメ」の現実があるのも事実だ。

    どっちに転んでも問題だらけだと思うが、
    何とか子供たちにとってベストな環境が早期に作られる事を強く望む。

⑩将来の不安

    年金問題同様、何も筋道が決まらないと不安になるのは当たり前。
    やはりきちんとした方向性を早く出すべきではないでしょうか?


<考え方の整理>
①瓦礫をどこに捨てるかを早めに決定。
②戻れない地域を早く決定して、覚悟を決める。
③居住区構想を早目に決定して、住民の賛同を早く得る。
④食べれないものは食べれないとはっきり言う。中途半端はいけない。
⑤無意味な同情は要らない。
⑥政治家の同情ポーズも要らない。
⑦何が不安なのかをきちんと自分で精査する。
⑧みんなが元気でいられるように自分自身で考える。
⑨「風評被害」と「現実被害」は全然異なる。
    全て同情の「風評被害」と軽々に発信してはいけない。

このような1000年に一度の震災は,ある面貴重な経験です。

今回の震災で、すごーく良い人からこんな時に泥棒で多忙な人まで
色々な人をテレビや日常で観る事が出来ます。

こんな時だからこそ、「人間」を学びましょう。

普段出てこなかった行動や言動がポロッと出たり、何も言わないけど
凄く熱い想いが伝わる人等、様々な人がいます。

そんな人含めて、みんな人間なのです。それでいいのだ!!!

発言者:(S.E.)Y

お問い合わせ方法について

お電話・FAXでのお問い合わせ

024-963-2150 024-959-1111
受付時間 9:00~18:00(土・日・祝祭日、弊社規定の休業日を除きます)

オンラインからのお問い合わせ