第50回 「IT難民と企業責任」

2003年5月10日のSE一言集(第9回)でも提唱したSE営業・営業SEへの変身課題は現実味を帯びてきました。
約6年前の提案が2009年にそろそろ現実的になり、占い師&予言SEの本領発揮です。
IT業界の各メーカーや大手ITベンダーが首都圏に集中・集約され、大幅なリストラが断行されようとしております。
確かに100年に1回の大不況の原因もありますが、営業スタイルの大きな変貌がその主なる原因であることは明白です。

この様なことは何年も前から「先を読める人」なら簡単に想像できていたのに、当の本人たちが「眼をつぶっていたのか」
又は「見ようとしなかったのか」については不明ですが、最近売れない営業のリストラが目につきます。

これも私のよく提唱する「現実直視の無視」の現象です。

基本は最近映画でも公開されている「誰も守ってくれない」です。
私は個人的にこのような境遇になった方を「IT難民」と名付けております。
今後は「不況風」での営業コスト減で益々IT難民が増加する予感です。

ではこの先、IT難民の方はどのような方向性を考えればよいのでしょうか?
A案:転職B案:起業C案:何も考えない等、多種多様な方向性が考えられます。
ただ、不幸にも現状の経済状況(大不況)や難しい局面での決断はすごく難しいし、
起業等は失敗する可能性は高いかも知れません。

理由は「本人の実力」が明らかに「現状の難しい局面」を下回っているからです。

ではどうすればよいのでしょうか?SE的に考えてみました。

①難しい局面を打破するくらいの自己研修やその他の経験で個人実力を早急に上げる。

②年収を下げられても、会社の方向性に従う。

③給料が安くても、別企業に転職し、将来を見据えたノウハウを取得する。

④やっぱり、起業


上記③は渡り鳥になっている方が多く、成功事例は少ないようです。(また渡り鳥になる確率が高い)
上記②ですが、現状の日本の給料は中国人やインド人やベトナム人と比較してどうなのでしょうか?
私的意見は、他国と比較してやはり実力以上の高額な給料をもらい過ぎているのではないでしょうか?

(現状日本の製造業は「円高」+「製造コスト」=特に労務作業費が国際的に通用しない状態)
石でも飛んできそうな私見ですが、冷静に考えてそれほど実力がないのに、国際的バランスも考えず、
給料Upをお経のように唱えてきたツケが現状の日本人高額給料になってしまったように思えます。
(このことは実力のない管理者・役員含めて同様です)


P・F・ドラッカーも著書で「ローコストの労働力」を成長のキーワードにあげています。
実力の見合わない給料支出は国際的視点からも、日本にとっても非常に危険です。

今後は実力をきちんと評価した上で給料をもらいましょう。
そうでないと実力のないあなたは間違いなく、「リストラ」に方向づけられます。
その逆に自分に見合う給料まで下がった社員は、実際貧乏になりますが、「リストラ」は回避できます。

これが「再生」のスタートなのです。

家族も親戚も覚悟を決めることです。
現実を理解してやり、再生のスタートを切らせようではありませんか?

何にも考えず、何にも行動しない=だからIT難民になるのです。
言うならば、なるべくしてなっているのです。

今度は視点を180度変えて、企業サイドの責任はどうなのでしょうか?
少し前の話になりますが、品川の「京浜ホテル」の労使交渉がテレビで盛んに報道されていました。
経営者側は黒字なのに、リーマンに売却し最終的には従業員は最悪な状態(解雇)に陥りました。
経営者は法的には問題ないと思いますが、人間的・社会的には問題です。
きちんと経営者の名前を記憶しておき、品川の問題児として語り継ぎましょう。

このようにおかしな企業理論で変な経営をしている企業はまだまだあるのではないでしょうか?
そのような時は同業種でいづれ「起業」して、企業同士で戦い、相手を「ギャフン」と
言わせるのは正義感のある人の正しい人生哲学ではないかと思っております。

下記のような企業は問題ですので、後世に語り継ぎましょう。
また、企業への一番厳しい仕打ち=「そのメーカーや会社の製品(商品)を不買」を実行しましょう。
下記のような厳しい仕打ち位で程よいバランスがとれるのではないでしょうか?

①問題児でない派遣や正社員の首切りやリストラを実行しているくせに、
相変わらず役員は黒塗りの車で送迎をさせている大勘違い役員を認可している企業。

②過去に膨大な利益をあげて、内部留保もがっちり貯め込んでいるくせに、
不況期を理由にリストラ断行している会社。

③自社は大して不況ではないのに、この際ダメ社員をリストラしてしまえと考え、断行している会社。

④ダメ役員や管理者をリストラしないのに、従業員ばかりをリストラしている会社。
(絶対にあると思います。このような会社をどのようにあぶり出すかも今後の課題です)

⑤業績大幅悪化なのに、用もないダメ管理者・役員をリストラできないKY的会社。
(従業員は従業員、役員は役員、そのような考え方を日本の優秀一流企業はしないはずですが・・)



拝啓従業員の皆様
自分の実力を知る為に、他流試合(情報交換)をしましょう。
自分の分相応の給料の額をきちんと認識しましょう。

拝啓各社代表取締役様
企業責任きちんと考えた経営をお願いします。
そうでないと、完全に「日本沈没」です。

以上、SEからの毒舌でした。でも私の魂からの本当の叫びです。


発言者:(S.E.)Y

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